当サイトは同じレースに対して、人気やオッズを使わない統計モデルの予想と、AIの読みの2つを毎日出しています。 両者が別の馬を◎にしたレースだけ勝敗が立ち、片方の◎だけが3着以内に入ったら1勝。 このレポートは1週間ぶんの結果と、なぜそうなったかの考察をまとめたものです。
◎が割れたのは22レース(同じ馬に◎を打ったレースは自動的に引き分け)。割れた22レース限定の3着内は スコア 9/22・AI 14/22。
| 場 | レース | スコア◎3着内 | AI◎3着内 | 対決(AI-スコア) |
|---|---|---|---|---|
| 川崎 | 35 | 62.9% (22/35) | 62.9% (22/35) | 2-2 |
| 園田 | 34 | 73.5% (25/34) | 79.4% (27/34) | 3-1 |
| 高知 | 24 | 75.0% (18/24) | 75.0% (18/24) | 1-1 |
| 門別 | 24 | 79.2% (19/24) | 83.3% (20/24) | 1-0 |
| 佐賀 | 10 | 60.0% (6/10) | 80.0% (8/10) | 2-0 |
AIが割れた理由(当日の原文): スコア◎カナールゲイルは前走1500mで3着(z-0.9)が最良で自信度も低。対して6リッキーズラックは今回と同じ1600mで1着z-1.8・1着z-1.3を連続で記録しており、馬自身の実測が距離条件込みで明確に厚い(昇級初戦だがC1でz-1.8の時計)。時計の再現条件が今回そのまま揃う点を重視した。
このレースの全馬評価を見る →今週AIが◎を割った22レースのうち4戦は、統計モデルの◎が「その競馬場で走るのが初めての馬」でした。9/10園田1Rのハギノメルヴェイユ、9/12高知9Rのエクセスリターン、9/12佐賀10Rのブレイブルイーズ、9/12高知11Rのメイショウカゼマチです。結果は、明暗がついた3戦がすべてAIの勝ち(園田1Rは5着対3着、高知9Rは4着対1着、佐賀10Rは11着対1着)、残る高知11Rは両方3着外でした。 AIがこの4戦で書いた割れの理由には共通の形があります。園田1Rは「履歴データが一切なく、根拠は騎手・厩舎・父の産駒成績のみ」、佐賀10Rは「◎の根拠も『鞍上の当地実績』という属性系のみ」。実際、統計モデルの側の理由文を読み返すと、園田1Rは鞍上・コンビ・父の3つ、高知9Rは調教師の当地成績、佐賀10Rは鞍上の当地成績で、いずれも馬自身が走って出した数字が一つも入っていません。当サイトの評価は対戦成績から能力を推定する仕組みを持っていますが、その場での対戦がない馬には初期値が入るため、周辺の属性だけで上位に来てしまう場面があります。 ただしこれは「初めての馬は消し」という話ではありません。AIが割った先はいずれも、その場・その距離で実際に走った数字を持つ馬でした(高知9Rの対案は当地5連勝、佐賀10Rの対案は当地22走で直近4走の時計が揃っている)。今週の4戦は、置き換え先に実測があったから機能した、と読むのが正確です。
統計モデルが勝った4戦(9/10園田3R・9/10川崎11R・9/11川崎10R・9/12高知10R)を並べると、AIの割れ理由が似た形をしています。いずれも「対案のほうが過去に良い内容で走っている」という比較でした。 川崎11Rが最も分かりやすい例です。AIは「07-30の川崎1400m2歳戦でナイトムーブが1着・ブラフキャッチが2着と直接対決で先着されており、この組で最も厚い実測差」と書いて割りました。しかし今回はブラフキャッチが3着、ナイトムーブが4着で順序が入れ替わっています。根拠にしたのは1レース分の着順差で、それが再現する保証はありませんでした。園田3Rも同じ構造で、AIは「◎は休み明け309日で当地の実測が昨年10-11月の2走しかない」として直近5走の厚い対案に乗り替えましたが、その2走は1着と3着でどちらも時計z-1.4という内容で、走った数が少ないことと内容が薄いことは別でした。高知10R・川崎10Rも「◎側の実測が薄く対案が厚い」という同じ型で、結果はいずれも◎が先着しています。 前の節と見比べると違いがはっきりします。勝った側は「◎に走った数字がそもそも無い」レース、負けた側は「◎にも数字はあるが対案のほうが良く見える」レースでした。前者は情報の有無の差、後者は程度の差です。今週に関しては、程度の差で割った4戦は分が悪い結果でした。
AIは1レースごとに自分の確度を高・中・低で申告しています。今週の内訳は、高が36レースで3着内88.9%(32/36)、中が77レースで76.6%(59/77)、低が14レースで28.6%(4/14)でした。順序は保たれており、自分で「難しい」と申告したレースは実際に難しかったことになります。 注目したいのは対決の内訳です。高36レースと低14レースでは◎が一度も割れておらず、勝敗が立ったのは中の77レースだけ(AI9勝4敗)でした。確度が高いと感じたレースでは統計モデルと同じ結論に至り、確度が低いレースでは割りにいっていない、という形になっています。低の14レースは同じレースでの統計モデルの3着内も28.6%(4/14)で全く同じでした。両者が揃って外している以上、これは読みの巧拙ではなく、そもそも手がかりが乏しいレース群だと考えるのが自然です。 なお中の77レースでの3着内はAI76.6%・統計モデル70.1%ですが、今週全体(127レース)の標準誤差が±3.9ptで、77レースに絞ればさらに幅は広がります。この6.5ptを「差があった」と書くことはできません。
今週はAIの9勝4敗でしたが、通算では74開催861レースでAI43勝・統計モデル50勝・引き分け768と、統計モデルが勝ち越しています。◎が割れたレースだけを取り出しても、今週の22レースは3着内がAI14・統計モデル9、着順が上だったのがAI14・統計モデル8だったのに対し、通算162レースでは3着内がAI84・統計モデル91、着順が上だったのは統計モデルが90でAIの72を上回ります。つまり今週の結果は通算の傾向とは逆向きで、1週分としては良かったものの、これまでの積み上げを覆すものではありません。 次週見たいのは2点です。ひとつは、今週機能した「その場で走ったことのない◎を、実測のある馬に置き換える」型が続くか。もうひとつは、今週4戦とも裏目に出た「◎にも数字はあるが対案のほうが良く見える」という程度の差での割れが、引き続き分が悪いままなのかどうかです。どちらも1週では判断がつかないので、同じ型が次にどう転ぶかを見ていきます。
通算(この週の日曜まで): スコア 50勝 - AI 43勝 - 引分 768(861レース・◎3着内 スコア 69.9%/AI 69.1%)