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コラム / 競馬の「それ、ホント?」

高齢馬は割り引くべきか — 素の数字は下がる。直近の成績をそろえると差は小さくなり、場で分かれる

公開 2026-10-20 ・ 数値は毎朝の最新データで自動更新(最終更新 2026-10-19)

「7歳、8歳と年を取った馬は割り引け」とよく言われます。そこで13場の結果から、年齢の違う馬が一緒に走ったレース28,284レース・292,202走を数えました。比べ方は3つです。素の比較、その馬の「直近の成績」をそろえた比較、そして同じ馬の年ごとの比較です。年齢は出走表の時点で分かる情報です。

素の数字では、年を取るほど下がる

年齢勝率3着内率平均比
3歳14.1%37.1%32,092走1.29
4歳11.2%32.1%98,102走1.11
5歳8.4%26.2%64,961走0.90
6歳7.9%26.3%42,132走0.90
7歳8.0%26.1%27,008走0.89
8歳7.1%23.9%15,971走0.80
9歳以上6.0%21.4%11,936走0.70

3着内率は3歳の37.1%から、9歳以上の21.4%まで下がります。頭数の違いを割り引いた「平均比」(1.00が平均並み)でいちばん高いのは3歳の1.29でした。5歳0.90・6歳0.90・7歳0.89はほぼ並び、8歳0.80・9歳以上0.70と、そこから下がります。ここまでは「高齢馬は割り引け」のとおりです。

直近の成績をそろえると、差は小さくなる

ただ、素の比較は「いま、どれくらい走れている馬か」の違いを含みます。そこで、その馬の直前10走までの3着内率の帯をそろえて比べました(直前5走以上ある馬だけ)。見込みは、同じ場・同じ帯の4〜5歳の馬の3着内率です。通算ではなく直近にしたのは、年を取った馬の通算には若い頃の成績が入っていて、今の力より高く出るためです。

実測 − 見込み(直近の成績をそろえた差・年齢ごと)単位はpt。左に伸びるほど、同じくらい走れている4〜5歳の馬より下回る
3歳
+3.8
4歳
+1.1
5歳
−1.6
6歳
−1.0
7歳
−1.4
8歳
−2.7
9歳以上
−4.0
数字の表(件数つき)
年齢実測見込み差
3歳直近 平均33.9%32.0%19,174走28.2%+3.8pt
4歳直近 平均34.2%29.3%72,216走28.2%+1.1pt
5歳直近 平均29.1%24.4%51,018走26.0%−1.6pt
6歳直近 平均28.3%24.7%32,777走25.7%−1.0pt
7歳直近 平均28.2%24.2%20,850走25.6%−1.4pt
8歳直近 平均27.1%22.5%12,836走25.2%−2.7pt
9歳以上直近 平均24.4%20.3%9,770走24.3%−4.0pt

直近の成績をそろえた差は、3歳+3.8pt・6歳−1.0pt・7歳−1.4pt・8歳−2.7pt・9歳以上−4.0ptでした(4〜5歳は見込みの元なので0に近くなります)。43,456走ある7歳以上をまとめると、実測22.9%・見込み25.2%で−2.3ptです。直近の成績表に出ている分を見たうえでも、年を取った馬はもう少し下がります。ただし素の数字ほどの差ではありません。

7歳以上の差は、場によって向きが分かれる

7歳以上の実測 − 見込み(直近の成績をそろえた差・場ごと)単位はpt。左に伸びるほど、7歳以上が同じくらい走れている4〜5歳の馬より下回る
水沢
+2.6
金沢
+2.1
盛岡
+0.3
高知
−1.2
浦和
−1.7
船橋
−2.4
川崎
−2.5
門別
−2.8
大井
−3.6
佐賀
−4.2
名古屋
−5.0
笠松
−5.7
園田
−6.0
数字の表(件数つき)
場7歳以上の実測見込み差
船橋21.0%1,812走23.4%−2.4pt
大井18.2%2,726走21.8%−3.6pt
浦和23.3%1,997走25.0%−1.7pt
川崎20.9%1,701走23.4%−2.5pt
門別18.6%2,011走21.4%−2.8pt
高知24.4%6,610走25.6%−1.2pt
園田20.3%6,603走26.3%−6.0pt
佐賀20.7%3,686走24.9%−4.2pt
名古屋16.2%3,282走21.2%−5.0pt
笠松22.6%2,237走28.3%−5.7pt
金沢30.1%3,821走28.0%+2.1pt
盛岡26.7%3,466走26.4%+0.3pt
水沢29.5%3,504走26.9%+2.6pt

7歳以上が見込みを下回ったのは13場中10場、下回らなかったのは3場(金沢・盛岡・水沢)でした。「高齢馬は割り引け」が当てはまるかどうかは、場によって違います。

同じ馬で見ると、年をまたぐたびに下がる

最後に、同じ馬がある年とその翌年の両方を走っていたとき(それぞれ年齢の混ざったレースで4走以上)、2つの年の3着内率を比べました。

年齢その年翌年差
3歳→4歳2,261頭37.6%30.7%−6.9pt
4歳→5歳3,049頭37.3%25.8%−11.5pt
5歳→6歳2,000頭33.3%26.6%−6.7pt
6歳→7歳1,227頭33.7%25.8%−7.9pt
7歳→8歳787頭32.4%22.6%−9.8pt
8歳→9歳365頭30.6%20.0%−10.6pt

どの年齢でも翌年は下がり、差は−6.7ptから−11.5ptの範囲でした。6歳までの平均は−8.2pt、7歳からの平均は−10.2ptです。年を取った馬の方が、やや大きく下がります。地方競馬は成績が良いとクラスが上がり、相手が強くなります。年をまたいで下がるのは、その仕組みも含めた数字です。

この表の読み方と注意点

どう数えたか

この結論の限界